雨の日が多い街
めちゃめちゃ雨が降ってる。
朝はまだそうでもなかったけど、どんどん雨音が強くなってきている。
これだと外に出れないなあ。
なぜか向かいのマンションでは、ベランダに洗濯物を出していたりする。
あれ、ぬれないのかな。
なんでこんなに降るんだろう。
雨の多い街なんだな。
こういう日は、自分の中の繊細な部分を引っ張り出される感じがする。
雨や雪の日は居心地が良かった
20代くらいまで、私は雨の日のほうが好きだったと思う。
晴れた日は、やたら刺さるように日差しが強くてまぶしくてまぶしくて。
あと、自分の気持ちと関係なく、なんだか世の中のテンションの高さについていけないときがあったと。。
雨の日って、静かで心地いい。
時間が、雨と一緒に空から落ちて地面に打ち付けられて、いろんな際立ったものをならしてくれるみたいな、落ち着く感じがする。
似た意味で、雪の日も好き。
雪がしんしんと降る日は静かで、何かの奥に深く沈んでいく感じ。
「深雪」とはよく言ったもので、「深い」という表現が合っていると思う。
この表現を思いついた昔の人はセンスいいなあ。
日本人の表現は繊細で素敵だな。
東京や大阪に住むようになってから、雪はちらつく程度のものしか見なくなった。
もう子供の頃みたいに雪道を歩けないから、なかなか寒いところに行かない。
けど、雨が静かに降る日は、雪の日に似ていてちょっと感傷的になる。
不思議。
「世の中曖昧なほうがいい」
雨って、景色がぼやけさせて、いろんな境界線を溶かしていくように見える。
流動線があふれていくみたい。
私はああいう曖昧なのが好きなんだと思う。
そのせいかわからないけど、私は目が悪いのに裸眼のままだ。
小学生の頃は、自分は視力が良いと思っていた。
それが高校生の頃になって、眼鏡を買うことになった。
でも、眼鏡ってダルい。
雨の日がいろんなものを曖昧にしてくれるのと同じように、私は眼鏡もコンタクトも欲しいと思わなくなったのかもしれない
物事がクリアに見えすぎるのが怖い気持ちがあるのかも。
「なんで、コンタクトしないの?」
これまで何度も聞かれたことがある。
「いや、世の中曖昧なほうがいいかなと思って」
私はたぶん何かに対して憶病で、「何か」をはっきりさせたくない気持ちがあるんだろうなあ。
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